日本のCDNシェアについて調査結果@2017年10月
- 調査方法
- Webクローラー(スパイダー)によるWebサイト調査
- FQDN数:約981万
- URL数:約11,227万
- Webクローラー(スパイダー)によるWebサイト調査
- 集計日
- 2017年10月10日
- 対象
- Cloudflare、Akamai、Cloudfront、CDNetworks、Incapsula、Limelight、Edgecast,国内CDN事業者(Accelia、IDCF、IIJ、J-Stream)
- CDN判定方法
- cnameベース
- Akamai, Fastly, Edgecast, Limelight, Accelia, IIJ, IDCF, J-Stream
- レスポンスヘッダ(サーバ名)ベース
- Cloudflare, Cloudfront, Incapsula
- cnameベース
- シェア集計の単位
- ドメイン(例, example.jp)
- 補足:FQDNでの集計では、CDNを使用しているblogサイトの影響が出る。つまり、いくつかのブログサイトは、user1.blog.example.jpのようなFQDNで構成されており、ユーザの数だけFQDNが存在する(数千以上)。それに対し、日本のCDN利用企業も数千程度であるため、FQDNで集計するとこのようなブログサイトを配信しているCDNのシェアが大きくなりすぎる。
- ドメイン(例, example.jp)
日本語サイトのCDNシェア
- 集計対象
- jpドメイン以外(.com等)で日本語のサイト
- ドメイン総数
- 7,325
JPドメインサイトのCDNシェア
- 集計対象
- .jpドメインのサイト
- ドメイン総数
- 4,599
CDN判定処理の変更について
- 2017年10月5日にcnameベースのCDN判定を、複数階層まで拡張した。つまり、以下のようなfqdnに対しても正確にCDN判定を行うようになった。
- www.example.jp -cname-> www.example.com -cname-> www.example.com.cdn-domain
- 代表的サイト:グローバル企業のJPドメインサイト
- example.jpはexample.comにcname
- example.comはCDNドメインにcname
- これにより日本語サイトおよびJPドメインサイトともに、約500のドメインが新規にCDN使用中と判定された
- 影響が大きかったのは、グローバル企業が多いakamaiとfastly(Cloudfrontはレスポンスヘッダで判定しているため影響なし)
CDN利用の差分調査(JPドメイン)
- 比較した日
- 2017年4月24日と2017年10月1日
- 補足
- 10月1日は、前記したCDN判定処理の変更は行っていない
- データの意味
- New Site:CDNを利用している新規FQDNを検知した
- New CDN:CDNを使っていなったFQDNがCDNを使い始めたことを検知した
- End: CDNの使用を止めた、FQDNにアクセスできなくなった
- Replaced:CDNをリプレイスした(CDNを乗り換えた)
- 「新規にCDNの利用を開始した」という変化が最も多い
- 新規CDN利用サイトの詳細な分析は行っていないが、リストをざっと見たところ、普通のサイト(ピーク性の無さそうなナショナルブランド)におけるCDN利用が増えているような感触を受ける。
- CDNのリプレイスは少ない
- リプレイスのピークである4月1日を過ぎたためか?
新規にCDNを利用したJPドメインのシェア
- この半期で、新規にCDN利用を開始したドメインのうちトップシェアはCloudfront
- 最も使い始めやすいCDN(オンラインサインアップ+完全従量性)の優位性が効いている
- セキュリティCDNがブームとなっており、専業であるIncpsulaの躍進が目立つ