Cedexis Radar
マルチCDNを提供しているCedexis社は、CDN事業者の協力のもとCDNのパフォーマンス計測を行っています。この結果の一部は一般にも公開されており、CDNの比較に活用できます。
計測方法
- 実トラフィック計測
- さまざまなWebページにスクリプトを埋め込み、実ユーザからのトラフィックを計測
- 計測オブジェクト
- スモール:43バイト
- ラージ:100Kバイト
- ブラウザ上での計測手順
- 計測1:スモールオブジェクトを取得
- DNSルックアップ時間を含むオブジェクト取得時間の計測
- Availabilityの計測に使用する(この計測が6秒以内に完了するか)
- 計測2:スモールオブジェクトを取得
- DNSルックアップ時間を含まないオブジェクト取得時間時間の計測
- Response Timeの計測に使用する
- 計測3:ラージオブジェクトを取得
- Throughputの計測に使用する
- 計測1:スモールオブジェクトを取得
統計値
- 計測値(CDNの比較において重要なもの順)
- Availability
- DNSルックアップを含む最初のスモールオブジェクト取得が6秒以内に完了した割合
- 補足
- パーセンタイル等は意味なし(すべて同じ値)
- Throughput
- ラージオブジェクト(100Kバイト)の取得にかかった時間(DNSルックアップは除く)
- 補足
- TCPウィンドウ制御の影響を受ける
- Response Time
- スモールオブジェクト(48バイト)の取得にかかった時間(DNSルックアップは除く)
- 補足
- オブジェクトサイズが小さいため、TCPウィンドウ制御の影響を受けない
- そのため、クライアントとサーバ間のRTTに比例する
- Availability
- 統計値
- Mean:平均値
- 10%パーセンタイル:上位10%目の値
- 25%パーセンタイル:上位25%目の値
- 50%パーセンタイル:上位50%目の値(中央値)
- 75%パーセンタイル:上位75%目の値
- 90%パーセンタイル:上位90%目の値
- 95%パーセンタイル:上位95%目の値
- 標準偏差:データの散らばり(速度データの分散は一般に対数正規分布であり、正規分布でないことに注意が必要)
- 補足
- CDNでは、リクエストルーティングを失敗(遠いサーバに誘導)すると、それらユーザへの配信性能が低下します。そして、このような状況が発生している場合、95%タイルのレスポンスが他のCDNにくらべ極端に悪くなります。
統計へのアクセス
- アカウントポータルから統計にアクセスできます(サインアップは無料です)
- https://portal.cedexis.com/
- ログインしてRadar→Performance Reportとたどる
- これ以外にapi経由のデータ取得もできます。