スマートフォン時代となり、Internetビジネスにおける(モバイル)アプリの重要性が高まっています。スマートフォン(Android、iPhone)アプリは、Google PlayとApple App Storeから配信されていますが、CDNが必要となるケースもあります。
Google Play
Androidの場合、Google社の配信設備を使用して配信させることができます。ただし、これには以下のような制限があります:
- 配信パフォーマンスが悪い(ユーザからのクレームが多い)
- 配信ファイル数に以下の制限がある
- メインファイル1個(最大50MB)
- 拡張ファイル最大2個(最大4GB)
そのため、CDNを使い、以下のような構成でアプリ配信を行う事業者が増えています:
ファイル種別 | ファイル数 | 配信方法 | 補足 |
メインファイル | 1個 | Google Play配信 | 野良アプリ扱いをさけるため |
拡張ファイル | 必要数 | 一般CDN配信 | 配信可能なファイル制限を無くし、配信パフォーマンスを向上させるため |
野良アプリ
野良アプリとは、Google Play以外から配信されているアプリに対する俗称です。これをユーザのAndroidにインストールするには、Androidのセキュリティ設定において「提供元不明アプリのインストールを許す」という設定変更が必要になります。
そのため、一般的には避けられる野良アプリですが、ガラケー時代から日本に根付いている「月額固定、アプリ使い放題、キャリア課金」を実現するために使用されています。これは、Google Playの以下の制約事項のためです:
- アプリ使い放題(複数アプリをグルーピングした上での月額課金)という課金モデルがない
- Google決済以外の決済を許可しない
正規アプリ、野良アプリを問わず、モバイルアプリゲームにおいては、(TVコマーシャル等を含む)キャンペーンによる短期間での集客がビジネスの鍵となっており、そのピークトラフィックに対応するためにCDNが広く使われています。
Apple App Store
iPhoneアプリについては、すべてApple App Storeからの配信のみになり、Androidのような野良アプリは許されていません。しかし、拡張ファイルについては、一般サイトからダウンロードさせること(サーバプロダクトモデル)が可能で、この部分についてCDNの需要があります。