CDNトレンド2015(概論)


CDNトレンド概論

Dan Rayburnによる米国CDNトレンド解説

議論すべきポイント

  • CDN市場セグメント;新規参入
  • CDNの市場規模;ビデオの貢献
  • CDNの成長トレンド;ソフトウェアダウンロードやゲームなどの非ビデオコンテンツ
  • 通信事業者やキャリアによるCDN(自社構築は少ない、ほとんどは他社サービスのリセール)
  • 大規模顧客の自社CDN化(トレンドとはなっていない。Appleはまだ自社CDNを構築中)
  • Amazonは成長中、マーケットの均衡を破る可能性の高い存在
  • QoS;CDN産業は、まだまだ品質に関して不十分
  • 4Kビデオやモバイルについての影響

概論

  • コモディティ(一般的な)CDNの価格(単価)は低下
    • 昨年より20%低下
    • 今年は15%の低下を予想
  • CDN顧客のトラフィックは増加している
    • トラフィック増加の要因となるドライバは登場せず
      • Sling TVやPlayStation Vueなどが始まったがインパクトは小さい
  • いくつかのCDN顧客が自社CDNを構築しているが、トレンドではない
  • ソフトウェアや巨大オブジェクトのダウンロードが、メディア・エンターテイメントにおけるCDN成長のドライバとなっている
  • モバイル端末のインパクトはまだ小さい
  • 4Kストリーミングは、当面(数年ぐらい)CDNにインパクトを与えない(メジャーなコンテンツとはならない)
  • Appleがサブスクリプションサービスを始めても、そのトラフィックを一般CDNへ流さないであろう
  • 多くの新規参入があったが、新たな付加価値を持つサービスやコンテンツやモバイルへの変換を行うサービスだけが大きく成長している(Fastly, Yottaa, Instart Logic, TwinPrime, Rev SW, Kwicr)。
  • ビデオの配信は自社でネットワークを持っていない限り儲からない
    • ビデオはCDNのトラフィックで最大の割合をもつが、利益への貢献は小さい
  • 量をベースとしたビジネス、規模の経済、トラフィック増加というモデルは一般的にはなっていない
  • 企業買収はあり得るが、ビデオCDNについては無いであろう
  • フルサービスのCDNにおいて、CDN事業者はビデオ/ソフトウェア/メディア配信に過度に集中している
  • AzureはEdgeCast (Verizon) とパートナーシップを結んだ
  • これらの脅威があるものの、CDNは今年もメディアビジネスで12~18%の成長をするであろう