CDNトレンド2015(ストリーミング)


ストリーミングのトレンド

Dan Rayburnによる米国CDNトレンド解説

4Kストリーミングの現状

  • 4Kストリーミング(Ultra HD)は、少なくとも数年、普及しない
    • Netflixによる米国トップ10ISPのスピードインデックス(配信速度)は3.5Mbpsである
  • 一方、Amazon、Netflix、Comcastが4Kストリーミング(ビットレート15~20Mbpsのコンテンツ)をアナウンスした。
    • それぞれ自社網での配信であり(Amazonはまだ少しだけ一般CDNを利用している)、これらの4Kストリーミングを一般CDNが配信することはなさそうである。
  • また、Conviva社(動画用のマルチCDN、HDを1~2Mbpsの動画と定義)の最新のデータでは、CDNによる2Mbpsのストリーミングであっても、(米国では)品質上の問題が発生している。
  • もし25%のコンテンツが4Kとなった場合、CPのトラフィックは40~50%増加するであろう。ボリュームディスカウントが望めるとしても、これは大きな負担増となる。
    • しかし、この負担増に絶えられるCPはほとんどいないであろう(広告モデル事業者の場合、現実的には不可能)。
    • Netflixについても、近い将来に、限定された量の4Kコンテンツを配信するのみである。

結論として、4KストリーミングはCDN事業者の利益増加には結びつかない。技術の問題ではなく、ビジネスモデルが成立しない。

CDNストリーミングの料金

  • 2014年、単価は平均して20%下落した
  • 2015年の下落率は15%と予想される(過去最も低い下落率)
  • 契約金額の下落ではなく、トラフィック増加に伴う単価の見直しが多い

モバイルストリーミング

  • モバイルは、ビデオトラフィックの1/4程度である
  • モバイルにおけるビデオ視聴の主流はWifiである

その他

  • ストリーミングトラフィックは増加している。しかし、多くのCPは、トラフィック増加を(事業収支という意味で)うまくコントロールできていない。