MEFスポンサードデータ・パネルセッションWMC2017


New business models for monetizing mobile access

概要

MWC 2017(2017年2月28日)で開催されたMEFのパネルセッション。

スポンサードデータ(ゼロレーティング)の可能性について探る。

サマリー

  • スポンサードデータは、新しいモバイル広告のスタンダードとなる
  • スポンサードデータは、モバイルにおけるブランディング広告を活性化させる
    • モバイルにおけるブランディング広告はまだ成功していない
  • ただし、ブランドはスポンサードデータについてよく知らない
    • 多くのブランドは、スポンサードデータの存在自体を知らない
  • 一方、モバイルオペレータは注目しはじめている
    • オペレータは、アクセスからサービスへ軸足を移したがっている
    • 大抵のオペレータはスポンサードデータを知っている
    • 無制限データプランには、何らかのスポンサーが必要
  • スポンサードデータは、ゲーム業界における新たなマーケティング手法となる(アプリ・プレインストールの置き換えられる)
    • Reliance Game@India
      • CPI (Cost Per Install)でみると 既存手法より40%効果的であった
      • またこのコストで、30分の無料プレイ(パケット代も無料)を提供可能
        • インストールだけでなくゲンゲージメントも得ることができる
  • スポンサードデータ・エクスチェンジは、スポンサードデータを加速する
  • 広告在庫(Inventory)販売は新しいスキルを必要とする
    • 新興国のキャリアにとってインベントリ販売は全くの新領域
  • スポンサードデータは、コスト削減にも役立つ
    • ブラジルの銀行:アプリダウンロードと通信をスポンサードデータ化
      • アプリのエンゲージメント:80%向上
      • アプリのダウンロード:3倍
      • 銀行窓口へ訪れる人:減少

鍋島コメント

  • 規則(ネットワークの中立性)問題については全く触れず、「マーケティング手法としてスポンサードデータが有効かどうか?」という議論に徹していた
  • グローバルでは、いくつかのトライアルが行われており、マーケティングKPIの結果もディスクローズされはじめた
    • CPI、エンゲージメント、ダウンロード数
  • ただし、効果についての情報がまだ少ないため、出稿(ブランド)側からの認識が弱いところが課題である。しかし、この1年で大きな動きがありそう