NHK同時配信に関する放送法


NHKのIPネットワークに対する放送の同時送信は、放送法による制限を受けている(放送法第3章”日本放送協会”)。この第3章は、第15条~87条からなり、インターネットへの同時送信は第20条(業務)で定義される

放送法の改正(関連するもののみ)

  •  2007年(平成19年)12月28日改正(平成19年法律第136号)
    • 概要
      • インターネット等の扱いが含まれる
      • この改正のあと、NHKオンデマンドが開始される(2008年12月)
  •  2010年(平成22年)12月3日改正(平成22年法律第65号)
    • 概要
      • 放送関連4法(放送法、有線ラジオ放送法、有線テレビジョン放送法、電気通信役務利用放送法)が新たな「放送法」として統合される
      • IPTVの扱いが放送法になる(前は電気通信役務利用放送法)
  •  2014年(平成26年)6月27日改正(平成26年法律第96号)
    • 概要
      • 放送中番組のサイマル配信が可能になる(旧法では放送済み番組のみ可能)
      • ただし、すべての放送番組の提供はできない
    • 新旧対照
      • (旧)第20条第2項第2号
        • 協会が放送した放送番組及びその編集上必要な資料(これら資料を編集したものを含む。次号において「既放送番組等」という。)を電気通信回線を通じて一般の利用に供すること(放送に該当するものを除く。)。
      •  (新)第20条第2項第2号
        • 協会が放送した又は放送する放送番組及びその編集上必要な資料その他の協会が放送した又は放送する放送番組に対する理解の増進に資する情報(これらを編集したものを含む。次号において「放送番組等」という。)を電気通信回線を通じて一般の利用に供すること(放送に該当するもの及び協会のテレビジョン放送による国内基幹放送の全ての放送番組を当該国内基幹放送と同時に一般の利用に供することを除く。
    • 補足
      • 業務内容については、実施基準(NHKが作成し、総務省が認可する)により定める
  • 改正にむけた議論

実施基準の認可

補足

  • 放送法第20条第2項(協会は、前項の業務のほか、第15条の目的を達成するため、次の業務を行うことができる)
    • 第2号:一般ユーザへの提供(B2C業務)
      • 協会が放送した又は放送する放送番組及びその編集上必要な資料その他の協会が放送した又は放送する放送番組に対する理解の増進に資する情報(これらを編集したものを含む。次号において「放送番組等」という。)を電気通信回線を通じて一般の利用に供すること(放送に該当するもの及び協会のテレビジョン放送による国内基幹放送の全ての放送番組を当該国内基幹放送と同時に一般の利用に供することを除く。)。
    • 第3号:事業者への提供(B2B業務)
      • 放送番組等を、電気通信回線を通じて一般の利用に供する事業を行う者(放送事業者及び外国放送事業者を除く。)に提供すること(協会のテレビジョン放送による国内基幹放送の全ての放送番組を当該国内基幹放送と同時に提供することを除く。)。