CDNトレンド2017(概論)


最新トレンド

Dan RayburnによるCDNトレンド2017

赤字は昨年との相違点

  • コモディティ(汎用)CDNの単価は下落
    •  2015年:20%下落
      • 大手顧客では45%の下落もあった
      • 調査結果における最低価格0.25セント/GB
    • 2016年:22%下落(平均)
      • 調査結果では最低価格0.20セント/GB
  • 汎用CDN顧客のトラフィックは増加しているが、全体でみれば、その増量は大きくない(ライブについても同じ)
    • Sling TV、PlayStation Vue、Hulu Live、Youtube TV、Direct TV NowなどのOTTは過度に評価されているが、配信量は大きくない
    • 大手OTT(Netflix、Youtube等)は、すべて(もしくはほとんど)のトラフィックを自社CDNにより配信している
    • ライヴサービスは、2017年末には300万の加入者を獲得できるであろう
  • 自社CDNは限られたOTTのみが実現可能である
    • 現状、新規プロジェクトは動いていない
    • 一方、(自社CDNとコモディティCDNの)ハイブリッドCDNは増えるであろう
  • ソフトウェアや巨大オブジェクトのダウンロードが、メディア・エンターテイメントにおけるCDN成長のドライバとなっている
  • モバイル端末のビデオ配信に対するインパクトはまだ小さい
  • 4KおよびVRストリーミングは、かなりの期間CDNにインパクトを与えない(メジャーなコンテンツとはならない)
  • ビデオ配信は自社でネットワークを持っていない限り儲からない
    • ビデオはCDNのトラフィックで最大の割合をもつが、利益への貢献は小さい
  • フルサービスのCDNにおいて、CDN事業者はビデオ/ソフトウェア/メディア配信に過度に集中している
  • QoE:ビデオおよびCDN業界は、やっと品質計測に注力しはじめた
  • マルチCDNが成長しており、小規模顧客にも受け入れられている
  • 4Kビデオについて、多くの人はその配信コストについて問題視している。しかし、実際の問題は4Kビデオのワークフロー(撮影、編集、保存、トランスコード)全体の重さにある。たとえば、4KのエンコードにはHDの6倍の時間が必要である
    • 結論として、4KストリーミングはどのCDNにとっても利益にならない(何かほかの事をCDNが言ったとしても、それはマーケティング的な意味合いしかもたない)。
  • VRは、あと5年、CDN収入に対する実際のインパクトは持たないであろう