CDNトレンド2017(企業動向)


CDNトレンド2017企業動向

Dan RayburnによるCDNトレンド2017

Fastly

  • 2016年は売り上げ$100Mを達成した(90%はWebパフォーマンス・セキュリティでの売り上げ)
  • 大きな資金調達を行い、調達資金の総額は$50Mを超えた。新規資金の調達は切実なものではなく、成長を加速させるためのものである
  • 最近、セキュリティ、イメージ最適化などの新機能をリリースした

Instart Logic

  • 2017年は売り上げ$100Mに届きそう。
  • プライシングは、競合に対するパフォーマンス向上により決定される
  • Webパフォーマンスとセキュリティにフォーカスしており、ビデオ配信は行っていない

Level 3

  • まだメディア配信にフォーカスしており、Webパフォーマンスに対するソリューションは持たない
  • セキュリティ売り上げは2016年において$200Mを達成しており、2017年も20~25%の成長が続くとLevel3は見ている
  • 2016年のメディア売り上げは$170Mであり、2015年より13%の成長となっていいる。2017年は18%の成長を予想している

Limelight

  • 2年前に比べ大きく変わった企業。
    • ネットワークパフォーマンスの復活、多くの新ソリューション、ネットワーク規模を拡大しながらのCAPEX削減、新規顧客、売り上げ向上
  • 顧客はネットワークパフォーマンスに好感を持っている
  • ネットワークに関して興味深い取り組みを行っている
  • メディアに特化し、Webパフォーマンスやセキュリティには注力していない
  • メディアに対するスペシャリストと言える。新しいQoS保障を開始した

Amazon

  • 多くのWebパフォーマンス案件において勝っている
  • まだ、価格下落のドライバとなっている
  • ネットワーク拡張を続けており、Q4には新しいセキュリティ機能をリリースした
  • 他のCDNと直接争うことはしておらず、クラウド環境(AWS)のオプションサービスとして意味合いが強い
  • ElementalはまだAWSのサービスとして統合されていない

Comcast

  • トラフィックの一部を受け取る配信案件において勝っている
  • パフォーマンスの視点において、ラストマイルを持っているComcastに勝てるCDN企業はいない

Google Cloud

  • マーケットの新人。Anvatoを買収したが、多くの実現しなければならない機能が残っている(時間がかかる)。
  • (配信ではなく)クラウドにフォーカスしている。しかし、動画ワークフローは提供する

Highwinds/StackPath

  • セキュリティにフォーカスしているが、フレキシブルなプライシングとパッケージングのCDNと結びついている
  • セキュリティはアドオンでなく組み込みという独自のアプローチを取っている

Verizon

  • 2016年の売り上げは$200Mを超えた
  • 多くはまだメディアであるが、セキュリティにフォーカスしエンタープライズに売り込んでいる

総括

  • メディア配信は常に競争状態にあり、価格は最低レンジになりつつある
  • Webパフォーマンスとセキュリティは(メディアに比べ)新しいCDNマーケットである。しかし、このマーケットも激しい競争になりつつある
  • AmazonやGoogleのようなクラウド事業者にとって、CDNやセキュリティは、エコシステムのパーツであると思っている
  • CDNは、すでにチェックボックス(機能比較に出てくる項目)でしかない。プラットフォーム全体の提供が鍵である